重岡建治
作家プロフィール
1936年、旧満州ハルピンに生まれた重岡建治氏。終戦後日本に戻り、1958年に高校を卒業すると圓鍔勝三(えんつば かつぞう)に弟子入り。1961年に日展で入選を果たし、以後1970年まで9回入選を果たす。1971年、イタリアの現代具象彫刻を代表する作家エミリオ・グレコに師事するためローマの国立アカデミア美術学校へ留学。イタリアに4年半ほど滞在して彫刻を学ぶ。帰国後も「触っても壊れない彫刻」をコンセプトに製作を続け、日本国内のみならずスイス、イタリアなどを含め、総計100以上の作品が設置されている。用いる素材はブロンズ、大理石、木などさまざま。1971年以降は、賞を目指しての各種コンクールへの出品からは遠ざかり、個展に重点を置いて現在も伊東市大室高原にある自身のアトリエにて精力的に活動中。
安心堂との絆
イタリアでの修行を終えた1984年、静岡市内で個展を開いていた重岡さんを訪ね「本社の正面玄関に作品を」と依頼した、当時の安心堂社長・永田正雄。芸術を愛し、作家の志を尊重し応援したこの縁により、現在、静岡市横内の安心堂本社玄関には、正面右手に重岡氏の「空へ」、正面扉には「家族」が設置されています。